※画像は公式サイトから引用
元Jヲタの私、オーディションの話を聞いたときにビビビッツ!! と来た。
とはいえ、episode1の時点では「一応、見とくか~」位のノリだったのに、気付けばどっぷりハマっていた。
金曜の夜はNetflixの配信を2~3周見て、YouTubeで配信される番外編『behind the audition』も見て、SNSで感想を漁って、配信とbehindを反復横跳びして・・・それで週末が終わってしまう位、どっぷり漬かっている。
timelesz project とは、Sexy Zoneを卒業した菊池風磨さん、佐藤勝利さん、松島聡さんの3人が、『新しい仲間を探し』と銘打って始めたオーディション番組。
毎週金曜日22時からNetflixで配信されている。
※YouTubeのbehind見るだけでも、十分面白い
書類選考の1次、面接での2次審査、チームごとに曲を仕上げる3次・4次審査を経て、1月10日の第13回(#11)からは、5次審査の様子が配信中。現在の候補者は12名。
『菊池風磨構文』というワードがバズったり、既にあちこちで話題になっているので、ご存じの方も多いと思いのではないでしょうか。
とはいえ、我ながら「何がそんなに面白いの??」「どこにビビッと来たの??」と思った。
元Jヲタと言ってもSexy Zoneは通っておらず、グループそのものに特別な思い入れがあったわけではない。
オーディション番組好きでもない。
なのに、なんでそんなにハマっているのかを、考えてみた。
ドキュメンタリーでよくある、ふわふわした場面がない
オーディション番組ってドキュメンタリーだから、登場人物がインタビューに答える、とか、どこかへ移動するのをひたすら追う、みたいなシーンがある。
自分はせっかちで、こういうシーンが続くと飽きてしまうから、ドキュメンタリーは苦手だった。
が、timeleszのお3人は、トークスキルが際立ってるから聞いていてストレスがない。
それに3人とも顔が強い。たとえ黙っていたって絵になる。ストレスどころかおつりが出る。
ふわふわシーンがなく、テンポよくさくさくと進んでいくから、飽きずに最後まで見れる。
1話あたり35分~40分程度なところもよい。
1時間とか2時間だと、見る前からやる気が失せてしまうのだけど、40分ならまあいかとなって、とっつきやすいい。
見終わると、体感2時間くらい見ていた気分になる。
それだけ、限界までそぎ落として、ぎゅぎゅっと情報を詰めているのだ。
毎回見終わって、「バグか??」と思ってしまう。
(まあ、何回も繰り返してみてるから、2時間以上は見てるんだけどね!)
個性あふれる候補生が面白い
決定的にタイプロの沼ったのは、候補生に元jr2人出ていたところだ。
私は、タッキーを筆頭とした「jr黄金期」をリアルタイムで追いかけていた。
「I LOVE Jr」も、「8時だJ」も毎週欠かさず見ていたし、今や国民的アイドルと言われる嵐のデビューの瞬間にも立ち会った。
あの事務所でJrになれたからとて、全員がスターになれるわけではない。
嵐でさえ、Jr期間は、苦悩しながら、切磋琢磨しながら出口のない時間を過ごしてていた。
それでも、ステージの上ではキラキラした笑顔やパフォーマンスを見せてくれるところが素晴らしいけれど、もうダメかも……と道を反れてしまう子もたくさんいる。
だから、一度諦めた道に、もう一度チャンスを掴みに来た姿勢が熱くて、震えてしまった。
4次審査で合流した、俳優部の3人に対しても。
もちろん、元Jr以外にも魅力的な候補生はたくさんいる。
- アメリカからやってきた高校生(このオーディションのために!? すごい!)
- 他オーディション番組にも出演していた人(たくさんオーディションを受けたということは、たくさん落選したということ。諦めずにここにやってきたスピリッツ、熱い)
- 一度、何かしらで芸能界にいたことのある人(そっち、だめだったんか・・・厳しい世界)
- アイドルを10年やってきたけど、残念ながら解散してしまった人(もらい泣き)
- 全くの未経験(シンデレラボーイになれるか!?!? ロマンあるな!!)
- 緊張でガチガチに震えながらの人(そうだよね緊張しちゃうよね)
- 菊池君の同級生(そんなことある!?!?)
残念ながら、舐めた態度でやってきた候補生もいて、剣呑な目つきになるtimeleszもリアリティがあっていい。
それを巧みにかわしていく菊池風磨も素晴らしい。
ハッピーエンドを作るのがうまい
タイプロは物語を作るのが圧倒的にうまい。
まるで、よく錬られた脚本に基づいたドラマを見てるのか? ってくらいにうまい。
ドキュメンタリーだから、実際に起こった事件を切り貼りして物語を作っている。
作為を感じるところも、あるといえばある。
エンタメとして見劣りしないよう、3人や周囲のスタッフがうまく立ち回っているところもある。
でも、そういう作為含めてトータルでプラスに転じるくらい、物語が出来上がってる。
例えば、3次審査ではチーム内での連携が取れずに、少しゴタゴタしてしまった場面があった。
すかさず、メンバーが介入して話し合いの場を作り、なんとか立て直す。
その後、チーム一丸となって深夜までの練習を重ねて、本番での笑顔。
まるで青春部活ドラマを見ているような、素晴らしい流れで見ていてスカッとした。
アイドルって、どんな場面でも、どんな状況からでも、ハッピーエンドに持っていく能力が必要なんだろうなと思う。
連携が取れないまま、ゴタゴタしたまま本番を迎えたら、あんなにキラキラした笑顔にはならなかった。
ネトフリで配信されるからという理由は大きいだろうが、たとえ配信がなくても、ハッピーエンドになるよう、timeleszの3人もスタッフも、全力で動いただろうなと思う。
(ちょっとでも反感買うような振る舞いがあれば、すぐにSNSで晒上げられる時代だしね)
どんなにチームが揉めていても、候補生の出来に厳しい意見が出ても、「きっと最後にはハッピーエンドにしてくれる」という安心があるのは、見ていてありがたい。
物語を彩るサプライズもうまい
ネタバレになってしまうが、3次審査での大倉君の登場、4次審査で俳優部の合流、みんなでカレー食べてほっこりタイムや、勝利くん始め10月生まれの人の誕生日を祝うシーンなどなど。
出演者をも驚かせるサプライズは、見ているこちらにも鮮やかに胸に刺さる。
予告なんかで「あの有名な〇〇が登場!?」とか、安っぽくチラ見せしないところも、素晴らしい。
大倉君や俳優部の登場には「聞いてないよー!」と、声を上げてしまった。
予告で「あの〇〇が登場!?」とか、安っぽくチラ見せしてても、おかしくないのに、しれっと驚き展開を投げてくるから、たまらない。
5次審査は、ある程度予告はされていたものの、書下ろしの新曲、先輩の衣装が飛び出したり、なんかレースのフリフリでアー写みたいなものを撮影していたりと、ワクワク要素がとまらない。
「驚き」って、それだけで物語になるもんなぁ・・・
見るだけでtimelesz (Sexy Zone)への理解が深まる
こんだけ語っといてなんですが、自分は本当にtimelesz(Sexy Zone)のことは、詳しくなかった。
要所要所で、どんなグループだったかをさらっと説明してくれるし、3人がどんな思いでこのオーディションに取り組んでいるかも、ふんだんに描かれているから、事前知識がなくても全く問題ない。
巷では「タイプロ新規」なんて言葉が生まれる位だから、あの事務所のことをまったく知らなくても、見れてしまうだろう。
4次審査からは、timeleszの楽曲を使った審査が始まった。
課題曲だからと、Sexy ZoneのMVを見に行ったり、同じくネットフリックス内で配信されているドキュメンタリーも見た。
彼らの目標は5大ドームツアーだという。
そのためには、timeleszというグループを知らない人にも、知ってもらう必要がある。
・・・でももう、いまいまの時点で、プロモーションとして大成功してない!?!?
たとえここでファンにならなかったとしても、一度でもタイプロ見てた人だったら「ああ、オーディションやったグループね。あの子、入ったんだよね」ってなる。
ここまで見込んでオーディションをぶち上げただろう、菊池風磨が本当に恐ろしいよ・・・
候補生側から見ても、timelesz側から見ても物語がある
普通、オーディション番組って、候補生が主役になるものだけど、タイプロでは審査する側のtimeleszが主役のドキュメンタリー番組でもあるところが、面白い。
どっちを向いても、ドラマがある。
印象的だったのは、二次審査での面接。
最初の5人を見終えて彼らを部屋の外に送り出した瞬間「ふーっつ!」と、大きな荷物を降ろしたようなため息を吐いて、「これは緊張するー!」と口々に呟く。
面接するなんて初めてであると同時に、他者の人生に関わる重大さを感じたんだろうことが見て取れて、私まで緊張してしまった。
また、3次面接中、訪問してきた大倉君から、
「候補生全員、この仕事の厳しさを理解していない。そこを教えるのはお前たちじゃないの?」(意訳)
といった主旨のことを投げかけられ、ずーんと落ち込む3人も、印象深かった。
3次の時点では、候補者のことをお客様扱いして、いい思い出作って帰らせてあげよう、ぐらいに見えた。
大倉君から指摘を受けた後、3人が明らかに態度を変えて、厳しく接するようになったところも面白かった。
4次審査で、課題曲に自分たちの楽曲を使うことになり、候補生たちの踊りを見て
「見ていて恥ずかしい」「イライラする」という言葉を漏らすのを聞いて、
これは手厳しい言葉のようだけど、候補生たちをお客さんではなく自分たちの仲間として見始めたこその言葉だなあと、その心境の変化もリアリティがあって興味深かった
なんなら、ダンストレーナーのnosukeさんまで、主役に躍り出た感がある。
「僕はこのグループを、3人のまとまりをとても愛しているので、timelszに加入させないつもりでやってます。誰も。」(うろ覚え)
なんてセリフ、普通、オーディション番組では絶対に出てこない(他のオーディション番組知らんけど)
きっと、ボイストレーナーの宮本さんや、このオーディションを支えるスタッフさんそれぞれにも思いがあるんだろうな。
どの視点から見ても物語があって、何重にもおいしい。まるでミルフィーユや~状態なところもすごい。
事務所の歴史・伝統を伝える場になっている
timeleszだけでなく、あの事務所の伝統を伝えていく番組になっているところも面白い。
- 短時間で何曲も振り付け覚えて、即本番に出る話
- なんも知らなんけど、とりあえず東京ドームに立たされる話(それでもなんとかする話)
- アクセサリーを付けていると怒られる話
- 先輩の衣装を後輩が受け継いでいく伝統の話
などなどが、ふんだんに出てきて、知らない方にとっては初めて知った話もあるんじゃないだろうか。
キラキラに見えるスター達は、裏ではストイックに練習を重ねている。
真面目でコツコツ努力ができる人でないと、あの事務所ではやっていけない。
私はあの事務所の、ストイックな姿勢が好きだ。
前社長の件で逆風に立たされたけれど(もちろん、前社長がやったことは許されることではないけれど)
アーティストたちは、今でも芸事に真摯に向き合っている。
タイプロが、あの事務所が長年培ってきた、伝統や背景を伝える場になっていることが嬉しい。
新生timelesz が誕生する瞬間が見れる!
長くなってしまったが、timelesz project は、たくさんの魅力が詰まったコンテンツ。
どっぷりハマった結果、誰も落ちてほしくないと思う程には、候補生に情が移っている。
全員でデビューしようとか、落選者で組んで弟グループ作ってという声もあって、私もそう思うけど
おそらく、そうはしないと思う。
Jrからではなく、外部からメンバーを迎えるなんて、あの事務所の歴史上でも初めてのこと。
これ以上の異例は作るのは、伝統への冒涜だと思う。
こんなオーディション番組、二度と生まれない。
timeleszの3人も一発勝負。候補生たちも「ここが最後」と語る人が多い。
緊張があるから、みんな輝いている。
アイドルを推すって、人生の一瞬のきらめきを、焼き付けていくことだ。
今この瞬間の輝きは、今しか見れない。
タイプロは、2025年1月いっぱいは5次審査が配信されている。
1話から見直したって、テンポが良いからあっという間に追いつける。
最終的に何人を仲間にするのか、最終結果はいつ下されるのかはわからないけど、多分2月には決まっていることでしょう。
新生timelesz が誕生する瞬間を、見届けるのが楽しみです!